文学フリマ事務局通信

主に文学フリマ事務局代表が書く雑記帳です。

『王と鳥』

その後、前々から見たかった『王と鳥』を観に行った。

宮崎駿高畑勲をはじめ、日本のアニメにも多大な影響を与えた歴史的作品。

フランスのアニメ界の巨匠ポール・グリモー監督、『天井桟敷の人々』で知られるジャック・プレヴェール脚本。

初期型は『やぶにらみの暴君』のタイトルで知られ、『王と鳥』はその完成版といったところ。


いやー、噂にたがわずすごい作品でした。

ダイナミックかつ精密な王国の描写。

アニメの快感に満ちたキャラクターの動き。

王国の社会システムや階級構造まで伝える演出と脚本。

そしてエンターテインメント性とメッセージ性の両立。

さらに我々にとっては「お、これって『カリオストロの城』に出てきたやつじゃん。宮崎さん、まんま真似してたんだ」みたいなお楽しみもあり。

いやはや、いいものを観た。


ちなみに同時上映の短編「小さな兵士」、「避雷針泥棒」、「かかし」も良かった。

通常はこのどれか一本だけの上映で19:40の回だけ三本すべて上映なので注意。