次回に向けて考える
「春の文学フリマ2008」ではいくつかの試みもありました。
出店者向けの話題では、やはり共有イス。
アンケートを読むと、正直、評判は微妙なところです。
ただ、これはある程度は予想していたことでもあります。
複数人のサークルは「ちゃんとイス2脚あったほうがいい」と思うでしょうし、個人参加の方なら「かえって邪魔だな」と思うかもしれません。
しかし、事務局にとって共有イスの導入は、参加者へのサービス、利便性向上だけを考えていたわけではありません。
むしろ参加者のマナー向上と交流に重きを置いていました。
そもそもなぜ第三回の頃にあった追加イスが廃止されたのかと言えば、「会場が狭いから」ではありません。
スペースの都合を考慮してなるべくイス2つのサークルが隣同士にならないように調整し、イス2つと1つのサークルを隣同士に配置したのですが、結果として「隣のブースがこちらにはみ出してくる」というブース間のクレームがあまりに多かったのです。
それを受けて事務局は追加イスの制度をいったん廃止するという判断をしました。
今にして思えば、共有イス導入の際の文書で、この追加イスを廃止した経緯をもっと詳しく説明しておけばよかったですね。
ともあれ、ブース同士のゆずり合いについて参加者のみなさんが考えるきっかけになったことは間違いありません。
それは文学フリマの今後にとってプラスになることなので、私自身はこの「春の文学フリマ2008」で共有イスを試してみたことは良かったと思っています。
次回、どうするべきかはこれから検討していきます。