文学フリマ事務局通信

主に文学フリマ事務局代表が書く雑記帳です。

春の文学フリマ2008でのお願い

「春の文学フリマ2008」では過去にはない試みとして「共有イスの設置」を行います。

これは過去にトラブルの増加から廃止となった“追加イス”の変則的復活と言えます。

また、同時に出店者間のトラブルに関して提言を行います。

以下をご覧ください。

★出店者のお客さんが隣のブースをふさいでしまう問題に関して

過去の文学フリマにおいて「隣のブースのお客さんに自分のブースの前をふさがれてしまう」という問題が発生しています。イベント当日、事務局に数件の訴えが寄せられた他、アンケートでもこのクレームが年々増加傾向にあります。

上記の問題に対し、今回文学フリマ事務局は以下三点のルールを提示します。


  • 出店者は自分のブースに来る人に対して、周囲のブースに迷惑をかけないように注意する義務があります(ブースの関係者、見知らぬお客さんを問わず、周囲のブースの前をふさぐ行為に関しては注意をしてください)
  • 隣接ブースの来訪者にブースをふさがれるような状況が発生した場合、対象の出店者にお声がけをして注意するように当事者同士で話し合ってください
  • 必要であれば事務局にご報告いただき、事務局スタッフ立ち会いのもと問題解決のために話し合います

このルールを周知することにより参加者間で問題を共有し、相互の交流を深めることを目的としています。


現状文学フリマでは、180センチの長机の半分を一スペースとして貸し出しており、一スペース90センチしかありません。三人連れのお客さんが横に並んで来店すると、隣のブースに数十センチはみ出してしまうのが現状です。これまでも文学フリマでは、その数十センチは、お互い様という譲り合いの精神で、当事者間での解決をしてきました。


これは一般的な同人誌即売会のルールとは少し異なります。他の即売会では出店者同士の話し合いからケンカなどのトラブルになるのを未然に防ぐために、直接隣のブースに交渉するのではなく、運営側に報告をして運営側から隣のブースに注意をうながすという方法を取っています。

この方向性でイベントを実施する場合、文学フリマ事務局のスタッフが会場内をパトロールし、来店者が三列になっているブースや隣にお客さんがはみ出しているブースなどを注意して回り、場合によっては高圧的な措置を行うことが必要になります。


しかし文学フリマは、元来事務局・出店者・一般来場者みんなが参加者であり参加者によって作り上げるイベントであるはずです。事務局がブースをパトロールするというやり方は事務局と出店者との溝も生み出しますし、出店者間の横のつながりも切断します。自分たちの問題は自分達で話し合い自分達で解決するべきではないか、それによりトラブルを未然に防ぐことができるのではないかと事務局は考えます。

文学フリマをより良いイベントとするために、みなさまのご協力をお願いいたします。



★共有イスの設置(追加イスの変則的復活)

過去には使用料金を多く支払ってもらい、1ブースに2脚の使用を認めていましたが、ブースの狭さと隣接のトラブル、抽選や配置の煩雑化などの理由で廃止となっていました


「春の文学フリマ2008」ではすべての机に3脚配置し、ブースとブースの間の1脚を「共有イス」として分け合ってもらうようにします。

基本的に「共有イス」の使い方は隣接するブースの出店者同士で話し合っていただき、事務局は関知いたしません。お互いのメンバーが交代で座るのも、共用の荷物置き場とするのも、あるいは使わずに撤去するのも参加者のみなさまの話し合いにお任せします。


なお共有イスの設置によりイスのレンタル代は単純計算で1脚150円×70=12,000円増加しますが、参加費への上乗せは行いません(厳密には机が増加することによって運搬で生じる「搬入費」も増加すると考えられますが、過去の例から予算枠で対応可能です)。


以上の案件は、12月の公開反省会における話し合いのもと決定されました。

みなさまのご協力をお願いいたします。